2009/06/26

憶えてる?

あるワインエキスパートの方が最近オーストリアへ行かれたそうで、 その方のブログでのレポートにこんなくだりが

「ホイリゲでは、脚のついていないワイングラスで飲むんですね。甲州の新酒シーズンにはぜひ取り上げていただきたいシェイプです。」

脚のついていないワイングラスと言えば、勝沼にもあったじゃん!
ということで、食器戸棚の奥の箱から十ウン年振りに引っ張り出した。
そう、今でこそワインと言えば脚のあるグラスで飲むのが当たり前に思われているけど、実はそんなことにこだわるのは外国かぶれした日本人だけかも知れない。

その外国には脚のないワイングラスなんてたくさんある。 勝沼は元々漬物やキンピラを肴に湯呑みで“ぶどう酒”を飲む習慣がちゃんとあった。これを勝沼のぶどう酒文化と言わずして・・・ま、それはともかくとして、いつの日か脚のついたかっちょいいワイングラスで飲むことがワイン文化であるかのごとく提唱した人がいたかどうかわからないけど、そっちの方がかっこよくて、昔ながらの湯呑みのような器で呑むことはダサくて、もはやそんな時代じゃないよという雰囲気に包まれちゃった。

ぶどうの丘ができた30余年前にはまだこの湯呑み文化が残っていたので、当時作られた初代勝沼グラスがこれ。
みんな憶えてる? だいたい40代以上の人は憶えているよね。

ワイングラス信者の口からは「なにこれ?ダサ!」という声が聞こえそうだけど、イヤイヤこれぞ勝沼の伝統的ワイングラスの基本的シェイプと言っても過言ではないと、私は思うのである。
脚付きグラスはいつも転倒することに気を配らなければならないから、全く気取る必要がない場面では意外と厄介者だったりする。

これ、復刻させませんかね。
しかも、脚付きグラスにいろいろな形状があるように、せめて白ワイン用、赤ワイン用くらいの形の違いがあってもいいよなぁ。
だって、外国の脚なしワイングラスにもいろんな形があるじゃんね。

ちなみにこの二つ、ちょっとシェイプが異なるのだ。
時代的にどっちが新しいかは不明だけど、右は当時の町内での結婚式のお土産にいただいたもので、厚みは薄く、底も薄い。要するに使用するガラスの量が少ないんだね。

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