2011/04/25

念願の名古屋

前回名古屋に行ったのはいつのことだったか… 多分消防団の旅行で10年ほど前に行ったきり。
去年の最後の旅行も行き先が名古屋だったけど、体調不良で参加を断念したのだった。

一昨年から、せっかく名古屋から農業体験に来てくれる人がいるのだから、近い将来勝沼人の大地をもって名古屋に行こうと企んでいたのだった。
それが今年やっと実現することに。
今年からぶどう作りに参加したいという名古屋のソムリエールさんに呼ばれるまま行ってきた。
しかも2日連荘でのワイン会をセッティングしていただいた。 初日(23日)の会場は名古屋の中心地栄町にあるドラードというビストロ。マイミクCHISATOさんのいるお店。 http://www.daurade.jp/index.html
割とこじんまりとした店内はいい感じ。決して敷居が高いお店ではないようだけど、自然と選ばれたお客さんが来るというか質の良いお客さんが集まるというか、そんな雰囲気のあるお店だ。
まずは今回のワイン会のコーディネータ役となったJwnのinwineさんによる勝沼人の大地のさながらプロモーションビデオの上映。こういうところでこの顔を映し出されるとかなり照れるぜ。
そして大地のプロデューサーである新田の話。


そして料理も、体調があまり芳しくないので…とこっそり告白しておいた俺に気を遣っていただいたようなディッシュが。

まずは魚介と筍をバジルソースで和えた一皿。

そして鮭のソテーにクリームソース。ホワイトアスパラが添えられ、なんだか俺が細かくリクエストしたかのような料理。食べたかったものドンピシャ!今回ワインは全く進まなかったけど、これはしっかりいただきました。どちらも優しい味でとても美味しゅうございました。シェフに感謝。


そして2日目。 朝から快晴。しゃらっ気持ちいい天気。
2日目のワイン会は、勝沼人の大地倶楽部の説明会を兼ねたものということで、午後からの予定だったので、午前中はこの辺りではとても珍しい存在のワイナリーを豊田市に訪ねた。

アズッカ エ アズッコ(http://www11.ocn.ne.jp/~azu-azu/

イタリアに修行して夫婦2人でやっているというワイナリーの圃場に行ってきた。名古屋市内から高速を使って約50分ほどのところにある。最初はワイナリーの住所を目指して行ったら、圃場はそこから更に車で40分ほど走ったところにあった。 標高が180m位といったか。山の中腹にある元放牧地だった傾斜地を市から借り受け、そこにCS、シャルドネなど数種類のぶどうを植えている。

山に隣接しているのだけど、山梨と比較したらその山の低さったらない。新緑が美しい。傾斜もなだらかで、ある程度機械も入りそうな感じで羨ましい。

訪れたときは、夫婦で草刈りをしていた。 現在は醸造は委託だそうだが、ワイン用のぶどう栽培は近くにないから、長野や山梨の栽培家から教えてもらいながら試行錯誤しているようだが、そのチャレンジ精神が素晴らしい。いい刺激を受けた。
そして、名古屋市内に戻り、お昼に味噌煮込みうどんを食べようとしたのだけど時はお昼時。有名店は席待ちで諦めた。次回にお預けだ。
午後のワイン会はヌアージュというお店。若干27歳のオーナーが仕切っている、和風モダンな素敵なお店。 (
http://r.gnavi.co.jp/n953400/?ak=ZEFGcGtwQr0%2BfW3Rk2tUFGDjOewRqfLrbKXcvs7uweg%3D) ここでも奇跡の出会いを感じて、2日間の名古屋は終った。ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。

そして色々と段取っていただきましたCHISATOさん、ありがとうございました。

次は勝沼の畑でお会いしましょう。

2011/04/21

ゆっくりゆっくり

今日は47回目の誕生日。
間違いなく47歳なのだが、オイオイ、こんなんでいいのか?って感じ。
間違いなくあと3年でゴジューだぜ。
やだね。
間違いなく予想している人生の半道中は過ぎているのだ。
でも、ま、いっか。

さてさて、今年も畑のぶどうが動き出した。 いつも遅いロザリオビアンコを除いて、ほとんどの品種が萌芽を迎えた。
白い品種は青い葉が、赤や黒い品種は赤い色を伴った葉が生まれてくる。
そう言えば今日のラジオでもみじの話をしていたが、秋に真っ赤に紅葉するもみじも夏には青い葉っぱなのだけど、なんと新芽は真っ赤。今まで全く気がつかなかった。

毎年のことながら、アジロンやベーリーAの萌芽は鮮やかで美しい。(写真はアジロンダックとマスカットベーリーA)

去年はこの内容を書いたのが9日、今日は21日。今年は1週間くらい生育が遅れているかなぁと思ったら、12日遅れだ。
去年は退院したばかりで、な~んにも仕事できなかったから畑を散歩しながら写真撮るのが仕事だった。 あれから1年が経ち、今年は去年よりは体力的にも回復して・・・ のはずが、ここ2ヶ月の体調不良で仕事のペースは超スローペースとなってしまって、去年みたいに萌芽が早いと身体がついていけない、萌芽までにやりたいことがたくさんあったのに結局できないで終ってしまった~なんてことにならないようにって毎日ジレンマに苛まれ、結局それがまたストレスとなって体調を崩す原因になりかねなかっただけに、今年の遅れはとてもありがたい。
体力をつけたかったオフシーズンに結局体力を落とすことになっちゃったけど、遅ればせながらこれで体調が戻って体力が戻って、仕事ができるようになれば、まぁ、今年もなんとかなりそうな気がするのであった。

去年接いで失敗したと思ったメルローが、今年ちゃんと芽を出してくれた。 半ば諦めていたことも、こうやって思いがけず好転することもあるしね。たかが1本のぶどうの苗だけど、されどぶどうの苗なのだ。こういうのは大事にしていきたいね。

慌てることはない。ゆっくりゆっくり。
それがこれからの自分の生きるペースなのだからね。

2011/04/16

諦めるもの、進めるもの

ここはキングデラの圃場。一面のタンポポが満開です。葉の緑と花の黄色が実にいいコントラストを放っています。 眼下には線路沿いの甚六桜が最後の力を振り絞って咲いています。そしてその向こうには一面ピンク色の桃の花が満開。ついつい、ここに寝っ転がって日向ぼっこしたくなります。 決して忙しい時期ではないのですが、ぶどうが萌芽するとあっという間に新梢が伸びて、もう待ってはくれません。なのでこの時期に済ませておかなければならない仕事も意外とたくさんあります。その一つが接木。去年まで栽培していた品種の蔓に、別の品種を接木して新しい品種を増やします。普通は苗木を植えて改植しますが、まだ若い木なのと、せっかく張った根っこがあるので、そこまでまた成長させるまでの時間がもったいないので、前の木を有効利用します。つまりこの木には、台木、前の品種そして新しい品種の3種類のぶどうが繋がっています。剪定のときに太い木から1本だけ残しておいた蔓を切断すると、切り口からどんどん水が溢れてきます。穂木ももう芽が膨らみだしてしまったので、芽を欠かないように慎重に接ぐ部分の切込みを整形し、接いだ瞬間に穂木の先端から水が溢れてきます。凄い圧力です。 こちらは去年育てた台木に接ぎました。 実は、春先、萌芽までにこれだけのことをしようと計画したものの、自分の体調不良にはじまり、まさかの大震災の影響で畑に作業に来られる人たちの足もピタッと途絶えてしまい、その人たちに少しだけ期待しながら予定していた作業も一つ二つと断念せざるを得ない状況。植え替えなど、どうしても今年やってしまわなければならないわけでもなく、ただ、ぶどうの木は生長してしまうので、一年でも早く作業しておいた方が楽なのであります。仕方ないなぁ、できることだけやっておこう、と思う人の気持ちを知ってか知らずかぶどうの芽は確実に萌芽に向かって生長し続けます。 一つ諦め、一つ進め、二つ諦め、一つ進め。今年はこんな一年になるのかなぁと、そんな春の予感なのです。

2011/04/10

2011年シーズン開幕

いよいよ今年もシーズンの幕が切って落とされました! シーズン最初の休眠期防除でこの地域に硫黄の臭いが漂うと、鼻から春を感じます。なんとなく硫黄臭漂う温泉場気分、でもないか。 切腹から1年が経過して、今年の防除は・・・と多少は意気込んでいたのだけど、どうもこのところ体調が不安定で、体力的には想定外のダウン状態。 なので、ほとんど有無を言わせず今年も親父にお任せに。 近所ではSSで散布する人もいますが、まだ種枝しかないこの時期にファンを目一杯回して散布しても、枝にかかるのはその数%に過ぎないのでは。完全無風ではないので、大半は自分の畑の枝以外の所に飛んでいってしまう始末。とても無駄が多いのです。 で、うちの場合はちょっと大変ではありますが、ピストル噴口を使って枝めがけて丁寧に散布しています。
そして、ぶどうの蔓に目をやると、硬い殻が弾けてモコモコの綿毛が見えています。間もなく萌芽です。 今年は去年と較べたらこの時期ちょっと寒かったせいもあって、去年より5日ほどは遅れている感じです。
そしてそして、足元に目をやれば・・・ちょっと不思議な光景も。 この畑は1枚の棚ですが、真ん中の杭を境に下側がキングデラ、上側が巨峰です。撒く肥料の違いによって土壌の質が異なると、そこに育つ草の種類にも違いが見られます。 キングデラのエリアは一面のタンポポ、一方巨峰のエリアは一面ホトケノザです。 ここはいずれも雑草草生栽培ですが、果たしてどちらの草がこの畑には相応しいのか。もっと勉強しなきゃ。
そしてそしてそして、縁側のチューリップが咲き出しました。 誕生日まであと11日。ちょーっと早いんだなぁ。

2011/04/03

奇跡のワイン

今、デラウェアの畑ではホトケノザが満開で一面紫色に染まっています。 さて、 3月11日の大震災では、都内のワインショップなどでもボトルが落ちたりして相当な被害が出たようです。 実は今日、友人が「奇跡のワイン」だと言って持ってきてくださった1本。それは去年の春にリリースされた勝沼人の大地2009のセカンドヴィンテージでした。 見るとラベルにはなにやらシミが・・・ これは都内のとあるワインショップで棚から落ちて辛うじて割れずに済んだワインのうちの1本だということ。 なるほど“奇跡のワイン”です。根性ボトルとも言えます。 ラベルのシミは割れたワインがかかってできたもの。 それを里帰りヨロシクお持ちいただいた。 これは何か特別のときでないと開けられないなぁ。ということで、4年後の2015年2月4日に開けることにしよう。 絶対に4年後にこれを飲むのだ! そしてその日に奇跡が起こる!絶対!